デタラメに覚えていた漢字の筆順

今月から本格的に字体字典を使い始めました。そしたら出てくる出てくる、デタラメに覚えていた漢字の筆順。反省も踏まえて、間違えやすい漢字を一度網羅することにしました。

筆順は必ずしも1つとは限らない

「必」の筆順 その1

「必」の筆順 その2

使用フォント:舞亭ペン字フォント

あれあれ。『楷行草 筆順・字体字典』で「必」を引いてみると、筆順が2通りありましたよ。

なぜ複数通りの筆順があるの?

一般的に「正しい筆順」と呼ばれる基準は、旧文部省が定めた『筆順指導の手びき』(昭和33年編)によって定められています。この指導書によると、

学校教育における漢字指導の能率を高め、児童生徒が混乱なく漢字を習得するのに便ならしめるために、教育漢字についての筆順を、できるだけ統一する目的を持って本書を作成した。

さらに、

もちろん、本書に示される筆順は、学習指導上に混乱を来さないようにとの配慮から定められたものであって、そのことは、ここに取りあげなかった筆順についても、これを誤りとするものでもなく、また否定しようとするものでもない。

とあります。同書は昭和33年以降改変されておらず、2007年付で49歳以下の人はこの指導書による筆順で教わっているはずです。しかしこれは、学習上の混乱を来たさぬように定められた筆順であり、唯一無二のものではありません。

2通りある「必」の筆順は昔から存在する順序であり、長い間の書写によって出来たものです。どちらも間違いではなく、どちらも自然で整った字を書ける筆順なのですね。

参考リンク
いわゆる「正しい筆順」の幻想

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コメント

  1. Mighty より:

    こんばんは(^_^)。
    「必」の筆順のからくりはこうです。
    上の筆順は、「順番は変わるが、形が取りやすく書きやすい筆順」
    下の筆順は、「文字本来の正確な筆順」(本来の筆順)
    実は最初の3画がこの文字の「部首」だったのです。
    漢字字典で部首を調べて、その文字と「必」の部首の部分を書き比べて
    みてください。どちらも部首がまとまっているので、両方とも「正しい」と
    なるわけです。いかがですか?

  2. uta より:

    >>Mightyさん
    なるほど。「必」の部首がなぜ「心」なのか不思議に思っていましたが、最初の3画が該当していたのですね。
    補足説明ありがとうございました。

    それから、記事内にて舞亭ペン字フォントを使わせていただきました。
    事後報告で申し訳ないです。
    使用規定に反していないか少し不安なのですが、大丈夫でしょうか……。

  3. Mighty より:

    どういたしまして。筆順のデモですが、直接フォントファイルを使うわけでは
    ないので、こんなのでよければお使いください(^_^)。
    「必」の部首は「しきがまえ(=杭の意味)」で、「こころ」に入れたのはあくまでも
    便宜のためです。本来は意味の分類をする部首も、近年は筆順の便宜で分類
    するようになりました。でも、いくらなんでもこれはひどいですね。これが分かると、
    自然に正しく書けるようになります。

  4. uta より:

    フォントの使用許諾ありがとうございます。

    「必」の冒頭3画と部首である「心」を書き比べても、はてなマークばっかり浮かんで「そういうものなのかな」とこじつけてしまいましたが、便宜上の分類だったのですね。

    「弋」(しきがまえ)が部首だったのですか。こちらの方がしっくりときました。調べてみると、先端の割れた杭の意味があるそうで。
    杭である「弋」を「八」で両側をぴったりと締めつけて「必」が出来上がり、文字通り、ずれる余地がなく、必ずある事態になるという意味を持つそうです。
    成り立ちを知るっておもしろいですね。1つ勉強させていただきました。ありがとうございました。