自分の字を客観的に見つめる必要性

カフェウォール錯視

突然ですが、上の画像に何か違和感を感じませんか?

なんだか横の直線が左右に傾いているような。実はこれ、白黒の正方形と灰色の水平線を組み合わせた画像から出来ています。

画像の一部

平行であるはずの線が、斜めに傾いているように感じてしまう。これは錯視と呼ばれる現象。いわゆる目の錯覚です。

今回は、人間の視覚認識の曖昧さをネタにして、効果的なペン字の練習方法を考えてみます。

サイズの錯視

さて、次は比較的有名な錯視。

ミュラー・リヤー錯視

上下の水平線は上が長く、下が短く見えます。しかし、線分の長さはどちらも同じです。

色の錯視

次は色に関する錯視です。

AとBのタイルが同じ色に見える絵

交互に色を変えて敷き詰めたタイルにA,Bと印が付けてあります。実は、2つのタイルはどちらも同じ色なんです。よく見比べてみてください。

A-B間を同じ色の線で繋いでみるとそのことが分かります。

これは、「明度対比」と呼ばれる色の対比現象を利用したもので、背景色の明るさを変えることによって、本来の色とは違った印象を受ける現象です。

明度対比

分かりやすくすると、こんな感じ。

トリックアート

最後に。

トリックアート

静かな湖畔で寄り添い合う2人の男女、というのは表向きの絵。この中にもう1つの絵が隠されています。分かるでしょうか。

どうしても分からないという人にだけ。これにも線を引いてみるとイメージしやすくなります。次から目にするときはもうそれにしか見えないでしょうね。

「見える化」してみよう

2つのタイルの色の違いは、線を引くことで目の錯覚がおさまりました。トリックアートも、線を引くことで隠された絵を可視化できました。そう、ここで解決の糸口となったのは、問題を見える化したこと。客観的に対象を捉えるきっかけが必要だったのです。

何回書いてもさっぱり字が上手くならない人。それは恐らく、お手本と自分の字との間に隔たる障害を見える化できていない可能性があります。

では、どうやって問題を可視化するのか。ここは先輩のやり方を参考にしてみましょう。

  • 私のお手本の見方 – ペン字エッセイ

リンク先の画像からは、1つの文字について細かく注釈を入れていることが分かります。

  • 点の位置
  • 払いの方向
  • 下端を揃える目安

などなど。正直、面倒くさいやり方だとは思います。でも、先の通り、人間の視覚世界の曖昧さを踏まえると、非常に理にかなった方法でもあるんですよね。実際、私も同じような注釈を頭の中でイメージしながら練習しています(かなり曖昧ですが)。

最初からペン字エッセイさんと同じように観察するのは難しいと思います。私もここまで注意深く観察できていません。まずは問題を可視化する方法を知ることから。これさえおさえておけば、余計な回り道をせずに済むはずです。

漢字練習帳

ちなみに、漢字練習帳は自分の字の修正点を簡単に見える化できるアイテムだったりします。十字リーダーが私たちの勝手な思い込みに歯止めをかけてくれるんですよ。

余談

経験による錯覚

  • 同じ長さのはずが
  • 同じ色のはずが

こうも違って見えてしまうのはなぜでしょうか。錯視は、眼から取り込んだ情報を脳が分析している過程で起ります。勘違いしているのは脳の部分。つまり、私たちは脳で物を見ているということなのです。

ここで1つ参考になった文章を引用してみます。

生まれながらに目が見えない人が、手術をして「目が見える」ようになるとどういう世界が広がるでしょう?

——実は、眼には見えているけれども、脳には見えないという状態になります。そうです。景色は確かに網膜に像を結んでいるはずなのに、それを脳が意味のあるものとして処理できないのです。

そういう先天的な全盲の方も、何度も何度も見て、脳に学習させていくことで、少しずつ視野が広がっていき、視覚能力が高まっていく(視野が広がっていく)そうです。

引用元:ビジネス速読術講座

つまり、視覚能力は、生まれながらにして備わっている能力ではなく、経験を積み重ねながら徐々に開発される能力なんです。本来、私たちが見ている映像は2次元の像です。脳はそれを都合よく3次元として解釈しているに過ぎません。そして、その解釈の仕方は十人十色。そのため、同じ物でも人によっては見え方が違うことがあります。錯視の反応が人によって異なるのは視覚が積み重ねてきた経験の違いなんですね。

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