書店のペン字コーナー、いちばん売れてる著者って?

たまには他の先生の字も見ておきたいなと、1年ぶりにペン字関連の本を物色しに行きました。行き先は仙台ロフト7Fのジュンク堂書店です。

仙台の中では最も大きな書店なのかな。蔵書検索専用のPCが置いてあるだけあって、あるわあるわペン字の本。小一時間ほどゆっくり眺めさせてもらいました。

勝手に勢力図

各著者の売り場面積を図に表すとこんな感じ。

各著者の売り場面積を比較

最初に目に付き、平積みされていたのが和田康子という方の著書でした。著者名ではピンと来ないものの、ペン字コーナーを訪れた人であれば、書き込み式ボールペン字シリーズはきっと見かけているはず。なじみやすいイラストに初心者向けに構成された内容で、私がペン字を始めた頃も、とある書店に和田先生のペン字本が平積みされていた記憶があります。なんでも100万部を突破しているそうな。以前は通信教育にも携わっていたようです。

次いで、ユーキャンの鈴木啓水先生。通信教育のノウハウが格安で手に入るということで、こちらも目立つように配置されていました。

ペン字研修センターの山下静雨先生は、最新の出版年が2008年にも関わらず、それまでの著書がまんべんなく置かれていました。この方のハウツー本は、いちど目を通しておくと新しい発見があります。

メソッドとしては画期的だった六度法はやや下火になっている印象で、このサイトで一押ししている『簡単ルールで一生きれいな字』が探しづらい場所に追いやられていました。アマゾンの売れ筋ランキングでは、3年前の本にも関わらず悪くない位置なんだけどなぁ。

「たった○日でうまくなる」とか「みるみる上達」といった簡単に字が上手くなる謳ったタイトルが多かったのは相変わらずでした。読むだけで字が上達するなら苦労しないわけで、ある程度の書き込み量はぜったい必要になってきます(経験談)。1冊終えたところで、自分の血肉になるかというと、よほど飲み込みの良い人でない限り難しいかもしれません。

個人的には長期的に取り組むことを前提に考えて、通信教育もしくは通学に繋げられるような著者を選ぶのがベターな選択だと思っています。

以下、立ち読みしながら思ったこと。

字が上達する個人差ってなんだろう

努力と根性さえ続けば、字はきっとうまくなります。同時に、人によって向き不向きがあるのも確かなようです。私が5年かけて身につけた字形を、半分の期間でさらに洗練された字形として見つけた人を何人も見かけてきました。努力の仕方、方向性もあると思うのですが、ひとつの要因に「クセ字の度合い」が関係してくると思うんです。

今までペン字を続けてきて以前のクセ字が抜けたかというとそんな訳はなく、意識して丁寧に書かなければ簡単に悪筆が再現されます。美しい文字の形をどんなに脳に刻みこんでもクセ字の記憶は上書きされずに残っているんですね。

クセ字の比率は変わらない

クセ字のアクが強い人ほど、字の上達を実感するには必要以上の時間がかかってくるのではないかと。

この手の習い事を始める人は大抵、自筆になにかしらの悩みを抱えているわけで、満足いく結果を得るまでにはどうしても時間がかかるかもしれません。それでもなんとか半年は腐らずに続けて欲しいところです。

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コメント

  1. はぁち より:

    和田先生の本はカバーイラストの親しみやすさ、
    鈴木先生はユーキャンの知名度で売り上げがいいのでしょうね。
    お正月後の時期的なこともあり
    面出しになっているペン字関連の本が多いように思います。
    山下先生の文庫本を一冊だけ持っており、
    字形の基本を知るのに役立っています。
    私がよく行く書店では岡田崇花先生の本も多くありました。
    クセのない字で割合好きかも。
    最近はこの先どうやって勉強していこうかと考えています。
    パイロットや競書雑誌のように長く続けられるものがいいのですが
    選ぼうとすると難しいですね。

  2. uta より:

    長く続けようと決めたとき、やはり自分に合う手本を軸にしてやっていきたいですよね。
    はぁちさんの場合、好きな先生が通信教育や競書誌に携わっていないとのことで、
    この先の選択は難しいだろうと思います。
    モチベーションが続くのであれば、独学で市販本を。
    マンネリ化しているのであれば、パイロット等の通信教育を。
    といった分かれ道になるかと。
    後者の選択は多少遠回りになりますが、とにかく続けることが大事ですから、無駄になることはないと思いますよ。

  3. はぁち より:

    utaさんの仰るとおり、和田先生は本だけの先生なので
    どうしても和田先生というのなら、現在は市販本で練習するしかないのです。
    学びたい字は少し脇に置いておいて、パイロットに飛び込んでみようかと
    思ったりもします。
    何か新しい気づきみたいなことがあるかなと考えたり。
    学ぶ上では無駄になることは一つもありませんものね。

  4. スタブ調、青軸が好き より:

    utaさん、初めまして。
    過去記事読み終えて、初コメントです。
    「ペン字」でググるとAmazonよりも上にくる貴ブログは(凄い!)、これからペン字の森に踏み込もうとする私のような初心者にとって貴重な道しるべなられています。ペンの持ち方など、多くの影響をうけています。ありがとうございます。

    前回の記事と今回の記事に触発され、①市販本を買ってみる、②字典が欲しくなる、③通信講座や教室で指導を受けたくなる、④競書誌や硬筆書写検定で腕試し、という過程を想定し、過去記事も参照させてもらいながら、ちょっとだけ研究してみました。題して、「市販本からはじめるペン習字」です。

    和田康子先生、①「ボールペン字実用練習帳」ほか

    鈴木啓水先生、①「U-CANの実用ボールペン字練習帳 第2版」「ボールペン字速効練習帳」など、②「楷行草・三体筆順字典」「楷・行・草 ボールペン字 三体字典」③ユーキャン各種講座、啓友書道会、NHK文化センター青山教室

    山下晴雨先生、①「字がうまくなる書き込み練習帳 決定版」「もっと「きれいな字!」が書ける本」ほか多数③ペン習字研修センター

    富澤敏彦先生、①「簡単ルールで一生きれいな字」ほか③NHK文化センター各地の短期・一日教室

    高宮暉峰先生、①「まっすぐな線が引ければ字はうまくなる」「ボールペン字練習ドリル」③レッスンあり

    岡田崇花先生、①「ボールペン字書き込み練習帳」③「55段階ボールペン字講座」「岡田崇花の通信講座」④「書蒼」

    田中鳴舟先生、①「日ペンの美子ちゃんのボールペン字練習帳」「いつのまにか字が上手くなる本」ほか②「筆順付き ペン字三体字典」③「日ペンのボールペン習字講座」、教室あり④「ペンの光」(「書写フレンズ」?)

    鈴木栖鳥先生、①「20日で完成ボールペン字切り取り練習帳」ほか②ユーキャン系?③教室あり、ユーキャン系?

    中塚翠涛先生、①「30日できれいな字が書けるペン字練習帳」ほか

    青山浩之先生、①「かんたん!100字できれいになる ボールペン字練習帳」ほか

    園田愛山先生、①「きれいな字になる練習帳」②東京書芸協会系?東京書道教育会系?③PHP研究所各種講座?「齋藤孝の大人の名文音読ペン字講座」?、東京書芸協会系?東京書道教育会系?④東京書芸協会系?東京書道教育会系?

    東京書芸学園、①「大判ボールペン字基本練習帳」②「漢字楷行草 筆順大字典」③東京書道教育会(通信)、東京書芸学園(教室)④「筆心」

    川原世雲先生、①「実用 ボールペン字練習帳」②「暮らしに役立つペン字三体字典」③東京書芸協会④「実り」

    桃花会・宮田稲華先生、①「ペン字上達テキスト」「総合ペン習字 上・下」③桃花会④「華」、硬筆書写検定対応

    江守賢治先生、①?、「すてきなボールペン字(桜井紀子先生著)」(絶版)?②「楷行草 筆順・字体字典」「ペン字常用漢字の楷行草」③パイロットペン習字通信講座A系統、朝日カルチャーセンター新宿教室?④?、硬筆書写検定対応

    高田香雪先生、①「書き込みペン習字」「速成ペン習字」②「ペン習字三体」③パイロットペン習字通信講座B系統④「ペン時代」、硬筆書写検定対応

    狩田巻山先生、①「短期上達ペン習字」「ペン字精習 上・下」②「ペン字常用漢字の三体」「常用漢字の六体」③パイロットペン習字通信講座C系統④?、硬筆書写検定対応

    和氣正沙先生、①「字がうまくなる三分間上達法」②「当用漢字六体字典(小林龍峰先生著)」(オンデマンド版)「漢字三体ペン字典」(品切れ)③パイロットペン習字通信講座D系統、NHK文化センター青山教室④?、硬筆書写検定対応

    どうでしょう。utaさんのブログのネタにはならないでしょうか。
    長文申し訳ありませんm(_ _)m
    お目障りでしたら、管理者権限で削除くださいm(_ _)m

  5. uta より:

    す、すごい調べようですね。これだけで1つの記事になってます。
    私の知らない先生まで網羅されていて、スタブ調さんのアンテナ感度に脱帽です。いやはや。
    参考にさせていただきますね。ありがとうございました。

  6. きときと より:

    こんばんは〜ちょっとお久しぶりです(*゚∇゚*)ゞテヘ☆

    私も、本屋さんに行くと必ずペン字のコーナーを覗くので
    とっても興味深く読ませてもらいましたー
    勢力図がわかりやすくてステキですw

    ほんとうに・・・utaさんの目の付けどころには
    いつも感心しちゃいますねぇ〜すばらしい。

  7. uta より:

    ごぶさたしてますー。
    ペン字をやっている人がペン字コーナーを覗くのは、もはや避けられない性なのかも。
    この手の本は大抵、書店の片隅に陳列されていますから、邪魔されずにゆっくり選べますねー。

  8. みどみど より:

    はじめまして。
    私もU-canのボールペン習字を終了したものの、
    普段の字が全く上達していない事実に愕然とし、
    もっと研鑽せねばと、あれこれサイトを探してここに来ました。
    utaさん、検討されるときにペン習字研修センターは対象にされました?
    確かに月6000円は高いですが、毎月3枚の手本、添削はやる気さえあれば無制限
    だそうです。
    今utaさんの習っているパイロットと悩んでいます。
    どうですか?ちなみに私はコツコツと地道な努力は苦手。。で、追い込まれないとやらない
    タイプです。ぜひご指南をお願いします。

  9. uta より:

    初めまして。
    ペン習字研修センターは、パイロットと共に候補に入っていました。
    ネットで情報を探していると真っ先に目にとまる講座だと思います。
    当時はどうしても月謝で比較してしまって、選択肢から外してしまいました。
    無制限で添削を受けられるのはとても魅力的ですね。

    私がパイロットを選んだのは、好きな字体があり(ここ重要)、月謝が安い点で後押しされました。
    私も地道な努力を続けるのは苦手ですが、課題の提出期限が設けられているため、なんとか継続できています。

    まずは何はなくとも、「好きな字体を選ぶこと」
    継続していく上での大きなモチベーションになります。
    次に続けられる仕組みに目を向けて、競書誌のように提出期限が定まっているタイプ、もしくはペン習字研修センターのように自分のペースで課題を提出するタイプが合っているのか。
    その上で、月謝等の金銭的な問題を踏まえると後悔しづらい選択肢が生まれてくると思います。

  10. みどみど より:

    早速の回答ありがとうございます。
    其の後もいろいろ検索していくうちにさらに悩んできました。
    utaさんおすすめの「しょしゃフレンズ」や「華」はどうですか?
    2チャンネルでもしょしゃフレンズは絶賛だったような・・・・
    長く続けていきたいとおもうだけに迷っています・・・・

  11. uta より:

    「書写フレンズ」は、先生が担当制で月2回の添削。そして日ペンの系列。
    「華」は硬筆書写検定の問題に特化された競書誌。
    といった特徴があります。
    いずれも見本誌の取り寄せが出来るので、手にとって比べてみるのもいいかもしれません。

    悩みすぎて決められないようでしたら、第一印象で好きなお手本を選び、とりあえずの気持ちで始めてみるのもいいかと思います。

    これは最近知ったことなんですが、先生クラスの人の中には競書誌を併習している方がいるんですね。
    併習は個人的にマイナス要素にしかならないと思っていたのですが、そうでもないようです。

  12. 内山 裕 より:

    とてもみやすく綺麗なサイトですね。参考にします。私も字の練習を初めて1カ月ほど経ちますがまだまだ上手になったとは言えません。というか誰が見ても下手糞です。諦めずに頑張ります。時々このサイトを見ています。今後も宜しくお願いします。

  13. uta より:

    はじめまして。ありがとうございます。
    ペン字を始めて1ヶ月とのことで、効果を体感するにはまだ時間がかかると思います。
    少しずつでもいいので続けてさえいれば、必ず報われる習い事です。
    がんばってください。応援しております。

  14. nanaho より:

    初めまして。nanahoと申します。

    美しい字が書けるようになりたくて、そのためにまず
    どの通信講座がいいか、いろいろ検索しながらこちらのブログにたどり着きました。

    決めてしまう前に見つけることができてよかったです。
    通信講座を受講するだけで、自分の字が劇的に美しくなると期待してましたから(笑)
    ちゃんと修得するには時間がかかる。
    こんな当たり前のことを、ちゃんとわかっていませんでした。
    長期的に考えて、あきらめずに自分の字と向き合っていきたいと思います。

    「ペン字いんすとーる」ほんとにどのページもとても勉強になります。

    またお邪魔させていただきます^^

  15. uta より:

    はじめまして。ご訪問ありがとうございます。

    そうなんです。ペン字の通信講座って効果を享受できる節が当然のようにあって、
    だけど実際に上達を体感した人は周りに見当たらなくって。
    なんだか怪しい習い事のようにも思えます。
    その辺の真偽を確かめたくてこのサイトを作りました。

    長期的に自分の字と向き合う。きっとステキな時間になると思います。
    どうぞがんばってください。