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フランス製のBICボールペンは書き味が良い?

油性ボールペンの難点といえば、インク溜まりが引き起こす「ボテ」や「カスレ」です。

その中でも、「メイド・イン・フランス」のBICボールペンだけはダマ知らずの別物らしく。

参考リンク)BiCのボールペン(4) – Stone penji

『ペンの光』2012年12月号

手持ちの競書誌では、過去にいちどだけBICボールペンを使用した手本を確認できました。これもフランス製なのでしょうか。ねっとりインクでここまで書けるのが驚きです。

ただ、現在入手できるBICボールペンのほとんどは中国製に移行してしまったようで、入手難易度が激高となっています。私も使ってみようと思ったのですが、透明軸が特徴であるフランス製のBICボールペンは、どの店頭にも置いていませんでした。

仕方なく、軸に「CHINA」と刻印されたBICボールペンを手に入れましたが、期待した結果は得られず。

公式サイトでは、「独自の『イージーグライドインキ』によって、従来品よりインクの滑らかさが上がった」とあります。それでもジェットストリームのような低粘度インクと比べると書き味は重く、昔ながらの油性ボールペンです。

リフィルが交換できない使い捨てタイプのため、ペン先とボディが一体化しています。ノック式の多色ペンと違ってペン先のぐらつきを感じませんでした。

中国製だとペンの入りと抜きに合わせてボテが出やすいです。やはりフランス製でないとダメなのでしょう。

かつて、ドクターグリップに搭載されていた優秀なインク「A-ink」も、低粘度油性のアクロインキに取って代わりましたし、今後はサラサラとした書き味のボールペンがますます売り場を席巻しそうです。

入手困難なペンを挙げるだけではアレなので、あまり注目されない油性ボールペン繋がりで、もう一本紹介します。

セブン&アイのオリジナルブランド 油性ボールペン 0.5ミリ

2012年5月頃から発売しているセブン&アイのPB商品に油性ボールペンがあります。

ステンレス製で、持った感覚ではやや重量感があります。

軸のカラーバリエーションは、

  • ブラック
  • ブルー
  • ピンク
  • イエロー

4色ありました。

製造元
プラチナ万年筆
商品型番
BSS300L#21
替芯型番
BSP80A

と記載されています。価格は288円(税込)

セブン&アイとプラチナ万年筆が共同開発して、製造はプラチナ万年筆が担当しているようです。

書き味は、いたって滑らかで低粘度タイプのように感じました。インクの色も黒々として見映えがします。

急な入り用で近くのコンビニで即買いした割には書き味がなかなか良く、商品名が書かれたシールを見ると国産万年筆メーカーが記載されていて2度驚きがあるという、そんな油性ボールペンです。

コメント

  1. ナカヤマ より:

    はじめまして。
    小さいころから文字にコンプレックスを持ち続けています。こちらのサイトがとっても楽しく文字について書かれていたので拝見していました。わたしも美しい文字を書きたいと思っているひとりです。
    事務員なので、日々文字を書くのですが、ボールペンの良しあしで文字のかたちが変わってしまうことを実感しています。
    今、戦っているボールペンがあります。そのペンは、インクが硬いのか、ボールが壊れているのか、すさまじく力まなければ文字を書くことができません。当然、文字は乱れます。が、まだインクがあと少し残っていて「コイツを使い切るまでは!」とおかしな具合に力んでいます。貧乏性なのです。
    こういったペンは、やはり廃棄すべきなのでしょうか。とても迷っていながら毎日使っています。

  2. うたuta より:

    >>ナカヤマさん

    はじめまして。コメントありがとうございます。
    じゃじゃ馬なボールペンであったとしても使い切りたい気持ち、分かります。

    私の場合、あまり物は増やさず、多少使いづらくても道具としての寿命をまっとうしてから
    次のペンを使うように心がけています。
    なので、手にする筆記具は、なるべく下調べしてから買うようにしているのですが、
    それでも意にそぐわない書き味のペンを手にする機会は結構あって、
    この記事で紹介したBICボールペンも未だに使いきれずにいます。
     
     
    >こういったペンは、やはり廃棄すべきなのでしょうか。
    断捨離の基準は、人の価値観に寄るところが大きいので何とも申し上げくいところですが、
    「戦うに値するボールペンがある」と言わしめるほどのペンって
    そう巡り会えるものではないと思います。
    今の筆記具ってどれも完成度が高いですからね。

    勝手ながら、個人的にはこの勝負に勝ってほしい、と思いました。
    勝って気持ちの整理をつけてから、
    今度はペンの重みだけでサラサラと書けるようなお気に入りの筆記具を手にしたら
    次に手にするペンも物持ちが良くなるように思います。

    貧乏性ではないと思いますよ。
    衝動的に買い求めるコレクション的な消費行動よりも、
    これから長く使うためにお出迎えする買い物の方が私は好きです。
    今ある物を大切に使う心持ちがおありだから、捨てられないんじゃないかなと感じました。

  3. ナカヤマ より:

    うたさん
    お返事ありがとうございました。
    文房具のことについての記事だったかと思いますが、「ペンの自重で十分書ける」というようなことを載せておられました。それを読んだとき、ハッとしました。
    このペンについては、書きにくくインクも薄く、自走などほど遠い鈍重であり、職場の中の文具でもっとも苦手な相手です。このとき筆圧を高くすることによって、早く使い切ろうという思惑が働いていたことに気付いたのです。
    彼(ペン)には、彼の重さやインクの濃さがあり、それを持ち味としてこちらが受け取れば、自然と愛着も少しは湧いてくるのかもしれない。そんな気持ちで、うたさんのお返事を読ませていただいたいま、穏やかに彼を使用できています。
    実験的ではありますが、今朝から彼ばかりに用事を頼んでいます。
    むしろ、このままでは使い切った際に寂しさすら感じてしまうのではないかという思いです。
    うたさんの文字やその周辺にたいするやさしいまなざしに触れ、大切なことに気付いた次第です。本当にありがとうございました。
    また、万年筆にも興味があり、文字は追いつきませんがこちらのサイトで比較検討して買ってみたいと思います。
    また、時々思ったことを書かせていただきます。
    よろしくお願いします。

  4. うたuta より:

    >>ナカヤマさん

    通常、不便な筆記具は代替されて日陰者となる存在なんですけど、
    使う人が価値を見い出だせば、その使い道はいくらでもあるんですよね。
    そんなことが暗に伝わるエピソードをえりを正しながら読ませていただきました。

    私自身、特定の宗教を信仰しているわけではないものの、
    八百万の神にも似た「筆記具が持つ心」のような存在は頭の片隅にどこかあって、
    愛着を持って使い続けるとは、イヌやネコを生涯大切に飼う気持ちにも似ているのかなと
    ぼんやり思いました。

    万年筆周りの情報は、まだまだ不完全でご期待に添える状態にはありませんが、
    徐々に整備していけたらと考えています。

    こんなサイトでよろしければ、また書き込んでくださいね。