これから始める「つけペン」入門 「ペン軸」編

つけペンの使いづらさを補うための入門マニュアル、第2回目は「ペン軸」の選び方について説明します。

第1回
「ペン先」について
第2回
「ペン軸」について
第3回
「インク」について
第4回
「使い方のコツ」について

第2回 「ペン軸」について

持ちやすさ = 書きやすさ といってもいいほど、繊細な操作性をつかさどる重要なパーツが「ペン軸」です。

ペン軸を選ぶ際に注意したいのは次の3つです。

  • ペン軸の太さが自分に合っているか。
  • ペン先が根本まで挿さるか。
  • ペン先がグラつかない。

1つずつ説明していきます。

その1 ペン軸の太さが自分に合っているか

手にフィットする持ちやすいペン軸は、指そのものです。ミリ単位の浮き沈みによって、多様な線幅を表現できます。

細いタイプのペン軸 2本

東京スライダ / SL1990
東京スライダ / SL1994

これは細いタイプのペン軸です。ボールペンの軸と太さが似通っているせいか、持ったときの違和感が少なく、私は細身のペン軸を好んで使っています。

太いタイプのペン軸 2本

東京スライダ / SL2001
東京スライダ / SL2020

こちらは太いタイプのペン軸です。

「ペンをしっかり持てるから」「指先が疲れにくい」といった理由から太いペン軸を愛用する人もいます。

細・太タイプのうち、どちらが合うかは実際に試してみないと分かりません。

人によっては、自分仕様のペン軸となるように、テープを巻いて太さを微調整したり、軸を短くカットしてより持ちやすくする加工を施すようです(漫画家に多い)。

筆圧が高い人向けに簡単にできるカスタマイズとしては、学童用の文房具「プニュグリップ」を装着することで、長時間の筆記による疲労を軽減できます。

その2 ペン先が根本まで挿さるか

ペン先の差込口を比較。差込口が2重となっているタイプは、ペン先の互換性が高い

タチカワ / フリーサイズペン軸 T-36
東京スライダ / SL1990

文具店で入手しやすいペン軸といえば、タチカワの「T-36」です。私が初めて買ったペン軸でもありました。このペン軸は、これ一本でGペン・丸ペン・かぶらペンに対応しています。

差込口の奥行きを比較。ペン先が浅くしか挿ささらない「タチカワT-36」(左)と根本付近で固定できる金具タイプのペン軸(右)

タチカワ「T-36」は、ペン先との互換性が高い特徴がありますが、ひとつ欠点があり、どんなに押し込んでもペン先(写真ではタマペン)が浅くしか入りません。

当初、ペン先は半端にしか入らないものとばかり思っていました。何の疑問も持たずにタチカワ「T-36」を2年近く使い続け、この記事を書くにあたって差込口が金具であるペン軸を試してみたところ、思わず吹き出してしまうほど書きやすさの違いを感じ、紙面と指先との距離が離れるほど操作感を失うことを実感しました。

ペン先が根本まで挿さるペン軸を使ったほうが明らかに書きやすい、と私は思います。

ただ、これも人によっては「ペンを持つ手が視界を遮る」との理由から、あえてペン先を浅く挿している方もいました[1]

その3 ペン先がぐらつかない

ペン軸の差込口は、金具タイプの方がペン先の根本で固定できます。しかし、物によっては金具の締めが甘い個体があります。

それは一概にペン軸の作りが悪いともいえず、

  • 差込口とペン先の形状が合っていない。
  • 別種のペン先を付け替えた際に生じる緩み。
  • または、使い込みによって生じる緩み。

さまざまな原因が考えられます。

初めて使う際に注意しておきたいのは、「ペン先に対応したペン軸を選ぶこと」です。ここで紹介した東京スライダのペン軸は、「サジペン・タマペン・スプーンペン対応[2]」となっています。

ペン先がなかなか抜けないときは

ペン先を交換する際に便利なペンチ

ペン先を装着する際は、親指と人差指の爪を使ってなんとか奥まで差し込めるのですが、交換時が大変でペン先がなかなか抜けません。そんなときは、ペンチでつまむようにしてペン軸から外すと指を痛めず簡単にできます。

参考リンク)ペンチ – Stone penji

あまり力を入れるとペン先が変形しますから慎重に行なってください。


次回は、つけペンと相性の良い顔料インクとその管理方法について紹介します。

  1. NHK 浦沢直樹の漫勉(2016年3月24日放送分)に出演されていた古屋兎丸さんは丸ペンを浅く挿して使っていました。 []
  2. おさらい:サジペン(日光)、スプーンペン(タチカワ)、タマペン(ゼブラ)、これらを総称して「かぶらペン」とも呼ぶ。 []
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