【字がきれいに見える】硬筆用ソフト下敷き おすすめ4選

硬筆ソフト下敷きを使用した書きぶり

「美しい字を書く人は下敷きにもこだわりがある」とは以前からよく思っていて、線の美しさを左右する文具の中でも下敷きは、使うだけで線が生き生きとして見える陰の立役者です。

書きやすい「ペン」や「紙」はよく話題にあがるのに下敷きについてはなぜか蚊帳の外で、最高の書き心地を求めるなら「下敷きがないと何も始まらないよ」とは声を大にして主張したいです。

じゃあ一体どんな製品を選べばいいのか、硬筆に適した下敷きの条件を踏まえつつ、いくつか紹介していきます。

字が上手く見える下敷きを選ぶならソフトタイプが断然おすすめ

管理人が小学生の頃に使っていた下敷きは、うちわとして仰いだり、静電気で髪を立てたりも出来るプラスチック板にも似たハードタイプの下敷きでした(なつかしい)。

ただ、このタイプの下敷きを使うと、紙面を滑るような硬い筆記感となる上に、筆圧による負荷が指先へと伝わりやすいため、長時間の筆記用途にはあまり適しません。

ハードタイプの下敷きも良いけれど、書き心地を求めるならソフトタイプ

くにゃっと曲がるソフトタイプの下敷き

ペン習字向きのクニャっと曲がるソフトタイプの下敷きは、柔軟性のある素材が筆圧を程よく吸収してくれるおかげで指先が疲れにくく、その他にも

  • ペン先がわずかに沈み込むから、線が掠れにくい
  • 重厚感を感じる線が書けるため、冴えた字になる など

書字に安定感を感じる筆圧調整を下敷きが肩代わりしてくれます。その結果、書きやすさ、読みやすさを感じる字が書けるというわけです。

同時にこれは、紙裏に筆跡の凹凸が残りやすいデメリットをはらんでいます。ソフトタイプの下敷きは素材の弾力性が高まるほど、手帳のようなページの両面に筆記する用途には合わなくなることを頭の片隅に入れておいてください。

いくつか買ってみました 硬筆用の下敷きレビュー

硬筆用の下敷きにはどんなモノがあるのか、ペン習字関係のブログや口コミを参考に購入したのは、以下4つの下敷きです。

ソフト下敷きを実際に使用した様子

(こくごノートに挟むと、はみ出すくらいの大きさ)

ちなみに紹介する下敷きは、すべてA4サイズ(210ミリ × 297ミリ)の大きさになります。

共栄プラスチック 硬筆用ソフト下敷き NO.1204

硬筆用ソフト下敷き「NO.1204」

アマゾンでベストセラーとなっている硬筆用の下敷きです。

硬い机の上で書いたときと比べると、明らかにペン圧を受け止めてくれる筆記感があり、運筆が安定することで自然と丁寧な書字になります。

触った質感は、学習机や事務机に敷くデスクマットのような感じで、塩化ビニール特有のペタペタした手触りです。

厚さは2ミリと、かなり存在感があるため、ノートに挟んで使うと少し違和感を感じるかもしれません(個人的には許容範囲の厚みでした)。

こんな人にオススメ
習字教室で硬筆を習っている、もしくは習う予定の学童児
多少乱暴に扱っても大丈夫な下敷きを探している保護者の方

共栄プラスチック 硬筆用ソフト下敷き NO.1304

硬筆用ソフト下敷き「NO.1304」

先ほどの下敷き「NO.1204」よりも薄く仕立てた、厚さ1.2ミリのソフト下敷きです。

両者を購入したとても詳しい比較レビューによると、

「NO.1304」の特徴は、

  • 手触りは、すりガラスのようなマットな質感
  • 縦置きしても形が崩れない程度の剛性
  • 素材は、環境にやさしいオレフィン系樹脂

とのことで、さらに補足します。

この下敷きは裏表で手触りの質感が異なり、一方は、すりガラスのような面、もう一方は、丁寧にヤスリがけしたような手触りがスベスベした面に分かれています。両面ともつや消し加工です。

マットな質感ということもあって、爪でひっかくなどすると傷が残りやすく、経年劣化も激しいとのことですが、値段的にはこちらの方が安いですし、使いやすさにおいても一段格上ではないかと思います。

というのも、サラッとした質感のおかげで下敷き部分に手を置いても動きを遮らず、筆記時のストレスを感じにくいのです。この手の文具は「うわ、使いにくい」と思ってしまった時点で死蔵品となってしまうため、書き心地よりも、ストレスを感じない利便性の方が実は重要だったりします。

ペン先が沈み込む感覚は、「NO.1204」と大差を感じず、どちらも安定した筆致になりました(後述に書き比べ画像あり)。

こんな人にオススメ
[軽い][安い][使いやすい]下敷きを探している人
ハンドバッグに収まる、丸めて持ち運べる下敷きを探している人

「NO.1304」の下敷きには、さらに一回り大きくしたB4サイズ(257 × 364ミリ)のタイプもあります。

プラス 捺印マット【大 机上サイズ】

プラス 捺印マット 大

(かれこれ4年ほど使用している下敷きで、カッターマットと間違えて傷つけてしまった跡があります)

こちらは「捺印マット」と「筆記用」を兼ねた、両面の質感が異なるタイプの下敷きです。

正直、捺印面での書き心地を味わってしまうと、硬筆向けと謳っている上記2つの下敷きが霞んでしまうというか、書き味そのものが別世界だったりします。

たとえるなら、ペンタブの筆圧感知が10倍ほど上がった改良品とでもいいますか、筆圧1から10までのグラデーションを付けやすく、豊かな線質表現を目指している人は一度試してみて欲しい下敷きです。

捺印面の質感は、PVCレザー(合成皮革)となっており、ソファーのようなスベスベした手触りを感じます。運筆時の手の動きを殺さない点ではこの下敷きが一番でした。

爪を立てて押し込んでみると、爪痕がじわっと消えていくようなクッション感があり、本来の用途でもある捺印もしっかり押印できます。

それにしても「捺印マット」と「ペン習字」の組み合わせに行き着いた最初の方は、ものすごい研究家だったのだなと頭が下がる思いです。

筆記用途に適した「プラス 捺印マット」の面

筆圧の高い人が捺印面で書くと紙裏の凹凸がひどい有様になるので、その際は筆記用の面と使い分けながら練習してみるといいかもしれません。

筆記用の下敷き面を触った感じは、「NO.1204」の下敷きに近い質感で、塩ビっぽいペタペタとした手触りです。クッション感を比較すると、こちらの方がやや硬い筆記感でした。

唯一不満があるとすれば、素材の仕様上、筆記用の下敷き面と机上面が張り付きやすいことでしょうか。ズレにくい安定感はあります。

4年ほど使用した限りでは、経年劣化でベトッとした手触りになる加水分解が起こる様子もなく、写真に撮る前はインク汚れが実はひどかったのですが、中性洗剤を使って拭いてみたところ、ほぼ9割の汚れが落ちました。まだまだ使えそうです。

紹介した下敷きの中でどれか一枚を選ぶとしたら、この捺印マットが一押しですね。

こんな人にオススメ
ボールペンで線の抑揚を表現したい人
つけペンや万年筆を使っているけれど、筆圧をきかせた線が上手く書けない人
ペン習字の添削で「もっと線に動きが欲しい」と講評を受けている人

シャチハタ 印マット 大

シヤチハタ 印マット 大

この記事を作成したきっかけは「シャチハタの捺印マットは一体どれほどの書き心地なのか」かねてから知りたかった経緯が関係しておりまして、5年越しでようやく手に入れました。

この捺印マットの特徴を1行で表すなら「至高の書き心地が手に入る代わりに、いくつかの制約を飲む必要がある」割りと使う人を選ぶ下敷きのように感じました。

ペン先が深く沈み込んでいく感覚は、シャチハタの捺印マットがベストで、厚みのある用紙でも緩急を感じる線を表現しやすい点では重宝します。

ただ、天然ゴムという素材の特性上、

  • 消しカスやゴミが付着しやすく、払いにくい
  • 下敷きに手を置いてしまうと、それ以上動かない(手の動きが制限される)
  • 剛性が全くないため、収納する場所を選ぶ(本棚のような縦置き収納には不向き)

流水で丸洗いできるメリットはあるももの、下敷きってそんなに洗うものだっけと思う節もあり、一番の難点はやはり臭いでしょうか。

車のタイヤに鼻を近づけた時のようなゴム臭さがとても気になり、気管支の弱い人は、別室に隔離して臭いがなくなるまでしばらく放置しておく必要があるかもしれません(喉がやられる)。

「それでもシャチハタの捺印マットしかない」という人は、結構いらっしゃるのではないかと。一度ハマってしまうと帰って来れないであろうフカフカした書き心地は、この製品でしか味わえません。

こんな人にオススメ
万年筆の書き味をより引き立てる究極の文房具を探し求めている人
複数の欠点を物ともしないチャレンジ精神あふれる人

実際に書き比べてみました

硬筆ソフト下敷きの書き比べ 表ページ

(「ぺんてる / スラリ 0.7」と「コクヨ / キャンパスノート」を使って書きました)

低粘度インクの油性ボールペンを使って書いたとき、硬い机の上だと滑らかな書き味の特徴が露骨に表れて線が若干ブレてしまいました。

この問題は、ソフト下敷きを間に挟むことでペン先と紙面との密着度が高まり、運筆時のブレが解消されます。

さらに捺印マットを使うと、沈み込んだペン先が四方八方から包まれ、より安定した筆致となり、じわっとした書き味による筆圧のコントラストを体感できます。

硬筆ソフト下敷きの書き比べ 裏ページ

捺印マットの欠点は、ページの裏面に凹凸が残りやすい点です。それだけ深くペンが沈み込みます。筆圧の高い人が捺印マットを使うと、ペン先の先端で穴を開けてしまう恐れがある点に注意してください。

硬筆用下敷き、どちらか1つを選ぶとしたら

硬筆用ソフト下敷きのオススメ

私が下敷きに求める使い心地は、もちろん書き味も重視しているのですが、それ以上に、運筆する際の要となる小指の動きをいかに遮らないか、サラッとした触感が大切ではないかと考えます。

紙面の端と下敷きの境界を小指が行ったり来たりする筆記シーンは意外と多く遭遇するもので、小指が下敷きエリアに突入したときに滑らかにスライドしてくれないと、それは書きづらさにも繋がっていくと思うので、細かいコトですが、紙の質感に近い下敷きのほうが違和感なく運筆できます。

その点を鑑みた上で、硬筆用のソフト下敷きは、すりガラスのような質感の「共栄プラスチック NO.1304」を推奨します。

捺印マット、どちらか1つを選ぶとしたら

捺印マットのオススメ

線のメリハリを意識して書きたい人は、合成皮革でサラッとした手触りが特徴の「プラス 捺印マット」を推奨します。

実際に使ってみて意外と長持ちすることがよく分かりましたし、若干お値段はしますが自分に投資するつもりで使ってみると、線質表現に関する気付きがいくつも得られるはずです。

捺印マットを使うと、筆圧には細かいグラデーションが存在していることが分かるようになります。このグラデーションを使い分けることは線の細・太に繋がり、いわゆる「水茎の跡も麗しく」といった流麗な線美にも繋がっていくのではないか、と考えています。

硬筆ソフト下敷きの比較表 [重さ][厚さ][弾力性]

さいごに、各種下敷きのステータスをまとめた比較表を置いておきます。

重さ 厚さ 弾力性
NO.1204(透明) 160g 2mm ★☆☆
NO.1304(薄緑色) 75g 1.2mm ★☆☆
プラス 捺印マット 163g 2.5mm ★★☆
シャチハタ 捺印マット 389g 4.3mm ★★★

「道具へのこだわりがある人は物事が上達しやすい」この傾向は間違いなくあると思っていますので、相棒と呼ぶにふさわしい下敷きを見つける一助になりましたら嬉しいです。

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