練習の成果を資格として残せる「硬筆書写検定」について説明します

硬筆書写検定ってどんな試験? 簡単に説明します

硬筆書写検定は、文部科学省が後援する「書写の技能レベル」と「書字に関する知識」を判定する資格試験です。

ここでいう書写とは「正しく整った文字を書ける」ことを意味し、その実力に応じて5級(小学校5年生程度)~1級(教室を開ける指導者レベル)までの6段階を受験できます。

一般教養レベルとしては、3級合格がひとつの目安となっています。

履歴書の資格欄に記入できる「公的資格」です

履歴書に硬筆書写検定3級の資格を記入する場合

公益法人が実施している試験ですので、取得した級位は公的資格となり、履歴書の資格欄に記述できます

一方で、近所の書道教室、もしくは競書誌で独自に認定している級位・段位は、評価の基準が各団体によって異なるため、取得した資格は「民間資格(書いても書かなくてもよい)」という扱いになります。

というのも、たとえば異なる団体の「5段」を比較したとき、

  • 一口に5段といっても「学童部 5段」と「一般部 5段」があること。
  • 昇級・昇段しやすい団体では、審査が甘くなる傾向があること。

同じ5段でも団体によって技量がまちまちなワケです。

特にペン習字の場合、書写技術の向上に比例して昇級・昇段していく傾向にあるため、取得した段位に見合った書きぶりを普段の生活でも発揮できるかというと、「実は手本がないと上手に書けません」といったケースが往々にしてあります。

書写検定が腕試しに最適な理由

ペン習字の隠れた悩みでもある「手本がないと手本のように書けない問題」を解決するのが硬筆書写検定の受験です。

硬筆書写検定では出題される問題が自運(自己運筆)による答案形式となっており、いわば国が定めたものさしによって本来の書字力を審査する資格試験となっています。

図解 書写練習(入力)と自運(出力)が伴って本物の力になる

書字上達の秘訣は、書写練習による「入力」と習った字を思い出しながら書く「出力」をバランスよく行う点にあり、硬筆書写検定は「出力」側の訓練として最適です。

  • 手本なしでどこまで書けるのか、今の実力を知りたい。
  • せっかくペン習字を習っているのに、普段の字は見る影もない。

そのように感じる人は、硬筆書写検定の受験をオススメします。日頃の練習の成果を形として残す意味でも資格試験への挑戦は意義があると私は思います。

硬筆書写検定を受験する際の目安

受験できる級位は5級から1級まであり、それぞれの難易度と出題傾向をおおまかに分類すると、

5級
超初心者向け
難易度:小学校5年生修了程度。
実技:楷書のみ。
理論:漢字・ひらがな・カタカナの筆順。
4級
初心者向け
難易度:小学校6年生修了程度。
実技:楷書のみ。
理論:漢字の筆順、書き取り。
3級
初心者向け
難易度:中学校卒業程度。
実技:楷書・簡単な行書。
理論:楷書の筆順、部首の名称、文中の草書を読む、誤字の訂正。
2級
中級者向け
難易度:高校卒業・大学生・社会人程度。
実技:楷書・行書。
理論:楷書・行書の筆順、部首の名称、草書を熟語で読む、ひらがなの字源など。
準1級
上級者向け
実技:楷書・行書・草書。
理論:旧字体・書写体、草書と古筆を読む、書道史、誤字の訂正など。
1級
指導者、上級者向け
実技:楷書・行書・草書。
理論:旧字体・書写体、草書と古典を読む、書道史、漢字の添削など。
合格すると、教室開業に役立つ指導者証を交付

およそこのような難易度となっています。

2級以上の出題では、普段は目にすることがない「書写体」や「旧字体」を判読する問題が出てきますので、一般的には、社会人常識程度の難易度である3級に合格すると、名実ともに「使える資格」になるでしょう。

主観的にみた3級の難易度は、

  • 実技では、簡単な行書が書けると合格圏内の点数を取れる。
  • 理論問題は、義務教育で習った範囲の漢字知識が求められる。

3級の過去5年の平均合格率は、およそ62%となっており、それほど難しくはありません。

日頃の書写練習でしっかり地力をつけてから、過去問題を数年分ほど解いてみると、一応の対策は完了します。5級(腕試し) → 4級(腕試し) → 3級(本番) と場数を踏んでいくパターンが無難でしょうか。社会人として通用する美文字を徐々に習得できます。

当サイトの硬筆書写検定対策カテゴリでは、ペン習字学習のひとつの区切りとなる3級の受験をサポートしています。

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