3級 第2問の概要とねらい
硬筆書写検定3級の第2問は、楷書と行書を用いてマス目の中に一字ずつ漢字を書く問題です。
この問題のねらいは、
- 基本点画を正しく書けているか。
- マス内に適切な大きさで書けているか。
主に楷書と行書の基礎的な力が問われています。
当サイトの書写検定対策カテゴリは、ペン習字の通信講座を受講中、もしくは修了した人に向けて発信していますので、楷書と行書の基本については概ね理解が進んでいるものと思います。
テキストを利用した日頃の練習そのものが検定対策につながっていますから、ここでは問題を効率よく解くための方法を中心にまとめておきます。
実際の合格答案例
(わかくさ通信 平成27年3月号より)
これは、3級第2問の合格答案例(2パターン)です。
楷書は右上がりを意識して一画ずつ丁寧に。行書は、点画のつながりを意識した書き方によって初歩的な行書を表現しています。
実際の試験で不安材料となるのは、「覚え始めたばかりの行書をうまく書けるか」だと思います。この懸念を払拭するには一にも二にも書き込んで体で覚えるしかないのですが、上の合格例を見る限りでは、行書への理解を示した跡が一部分でも見られれば合格点となるようです。
効率よく書き上げるための下準備
試験で答案する際は、およそこのような流れになると思います。
- 中心線を踏まえた上で、
- 枠と文字のバランスを考えながら、
- 字形を整えて書く。
中心線の有無によって書きやすさは大きく変わり、ひいては答案の完成度をも左右します。
試験時間は、実技・理論問題を含めて60分間(計10問)と比較的短く、限られた時間を有効に使うためにも、場合によっては下書きをしてから清書する方法を考慮してください。
以下に3級の第2問を効率よく答案する方法を紹介します。
まず、答案用紙の枠外に中心線にあたる目印を上下に記します。
次に、問題用紙と一緒に配布される下敷き用紙に、20センチ以上の直線を引きます。
これで準備が整いました。
下敷き用紙に引いた直線と、答案用紙に記した目印を重ねあわせれば、清書する際の補助線として利用できます。
答案用紙に記した目印は、試験終了までに消すようにしてください。この方法だと、消しゴムを使う時間がより少なくて済みます。