管理人プロフィール&このサイトを作った理由

うた

はじめまして。管理人のうたです。

ペン字いんすとーるは、「通信教育で悪筆は直るのか」をテーマに「ペン習字に取り組んだ足跡」をまとめたサイトでした。

TPOに合わせてそれなりの字が書けるようになった現在は、これからペン習字をはじめる人へ向けて、「効果的な練習法」「手本の活用法」などを分かりやすく説明するサイトとして運営しています。

私のペン習字遍歴

年表 [私のペン習字遍歴]

ペン習字を始めて10年ほどが経ちました(2017年現在)。

通信教育による自宅学習が私には合っていたようで、毎月の課題を空き時間に少しずつ進める取り組みを続けて今に至ります。

途中、近所の書道教室にも通ったりしましたが、そこではペン習字と書道の違いについて知ることができ、これも私にとっては貴重な経験になりました。

人によっては、支えあう仲間がいたり、教室に通ったりした方が練習のリズムを保てる場合もあるかと思います。適した学習方法は人それぞれです。

ひとつの参考例として、私が辿ってきた学習の経緯を紹介しますね。

私がペン字を始めることになったきっかけ

私がこの習い事を始めたのは「このままじゃちょっとヤバイかも」と危機感を覚えたある出来事が関係しています。

悪筆をはっきりと自覚した日

「いくら汚い字だって大人になれば深みが増して味のある字になるはず…」 それが安直すぎる考えであったと気付いたのは成人を迎えた年でした。

成人祝いにと、両親からスーツを新調する費用を工面してもらい、後日、紳士服店で注文したところ「仕立てるのにお時間をいただきますので、こちらに受取人の氏名と住所をご記入ください」 との言葉が。

冷や汗をかきながら書いたあのときの自筆は、今思い出してもあまり良い気分がしません。

  • ミミズが張ったような字を人前で書く情けなさ。
  • 自分でも下手だと分かっているのに、どうにもできないもどかしさ。
  • 汚文字を通してまるで内面を見透かされているような不安感

付き添いで同行してもらった父からは「父さんも自慢できるような字は書けないけれど、お前はもう少し丁寧に字を書いた方がいいな」と助言されてしまい、思えば、この苦い経験がペン習字を始めるきっかけになりました。

履歴書に書いた字

この頃に書いた履歴書の字なんですけど、「相手に読ませる気がない字」と面接官に苦言を呈されても仕方がない書きぶりですね…。いつ見てもめまいがします。

いくら丁寧に書いてもきれいな字のイメージがまったく思い浮かばず、今まで染み付いた手癖で書くしかないのが当時の現状でした。

3つの通信講座を受講する中で気付いたコト

近場で気軽に通える硬筆の教室があればよかったのですが、私が住んでいる地域は、ペン習字の先生がえらく少ない過疎地域に該当するようで、お正月明けの広告チラシが行動に移すきっかけになりました。

初めての通信講座で理想と現実のギャップを思い知る

「この教材で今の不安が解消されるなら…」と藁をもつかむ思いで申し込んだのがユーキャンの実用ボールペン字講座です。

思い通りに書けなくて、そのイライラをぶつけてしまった教材の1ページ

この講座では、思うように書けない歯がゆさを何度も経験しました。

今だとインスタグラムで練習記録を残している人がたくさんいらっしゃるので、もし成長の度合いを人と比べる機会があったら、ふて腐れて早々に諦めていたと思います。

「あ、やっぱり向いてなかったんだな」と、絶望的なセンスのなさを自覚するのが何よりも辛く、字を書くのが苦手な上に"不器用"も合わさると、ここまで辛い試練になるのかと。

ユーキャンの実用ボールペン字講座を受講した後の筆跡

それでも、住所・氏名の添削はそれなりに効果があったようで、丁寧に書けば少しはマシな字が書けるようにはなりました。

「やっぱり実際の上達効果はこんなものだよね

練習量に比例してみるみる変身していく予想はとんと外れ、一筋縄ではいかないことを痛感します。

関連 実用ボールペン字講座を修了しました その効果について

「払った受講費の元はせめて取り返したい」その一心でユーキャンの講座を修了したものの、実生活でペン習字の成果を実感するには、練習量がまだまだ不足している状況でした。

2つめの通信講座で書写の練習が続くコツを発見

当時は自由に使えるお金が少なかったこともあって、今度は受講費が安いパイロットペン習字通信講座に挑戦しました。

パイロットペン習字は、流派が異なる4種類の手本から好きな書きぶりを自由に選べる少し風変わりな通信講座です。

ここでは、練習を飽きずに継続するには好きな手本が心強い支えになる気付きを発見できたのが一番大きな収穫でした。

私の場合はA系統(江守賢治先生)の手本が合っていたようで現在もこの講座で習い続けています。

パイロットペン習字通信講座を3年間受講した後の筆跡

初級、中級、上級コースの3年間を通して書けるようになった字です。

気持ちを落ち着けて書ける環境であれば、

  • 年賀状
  • お礼状
  • 履歴書

といった場面でペン習字らしい字が書けるようになり、かねてよりこのサイトのテーマとしていた「通信教育で悪筆は直るのか」に1つの答えを出すことができました。

関連 パイロットペン習字 雑多な受講記録

3つめの通信講座で自分の字を好きになる(きっかけをもらった)

「出来るようになって好きになる」今までになかった書く楽しみがようやく生まれ、かねてから憧れていた日ペンの手本を使った学習も始めます。

日ペンのボールペン習字講座では、今までおろそかにしていた基礎技術を補うことが出来ました。

日ペン受講後の字

この頃になると、実生活でも行書を多用するようになり、楷書オンリーで書いていた頃と比べて、より実用的な書き方ができるようになりました(速く書いても乱れた字にならない)。

日ペンのボールペン習字講座を修了した後は、スライドする形で同系列の競書誌『ペンの光』を購読します。

同時に、通信添削のやり取りが出来る日ペン先生の個人教室にも入会し、師範位の資格が取れる実力まで引っ張り上げていただきました。

関連 日ペンの師範試験に合格しました。この資格をどう活かすかについて考えます

振り返ってみると、「これは良いモノだ」と思って初めて購入したペン字教本は、日ペンの先生が書かれたものでした。

どの通信講座にもいろいろな学びはありましたが、「自分の好き」にもっと早く気付いていたら、これほど遠回りしなくても済んだのかなと思っています。

私がペン字の専門サイトを作りたかった理由

過去に作ったホームページ

(ペン字いんすとーるは、2006年に公開したホームページです)

「この手の通信講座って本当に効果があるモノなの?」私自身も知りたかったそんな疑問を検証するために、このサイトを立ち上げました。

「ネット上に練習記録を残してしまえば、もう後には引けないだろう」そんな打算もあったのですが、自分の気付きを人に説明できる言葉に翻訳すると、理解度がより深まる経験をしてからは、少しずつ運営方針が変わってきました。

現在の「ペン字いんすとーる」は、主に2つのメッセージをお届けするために更新を続けています。

その1. 字が上手くなるコツをもっと分かりやすく伝えたい

イチから始めて字の上達が成功した人に「なにか秘訣でもあったんですか?」と聞いたとき、

  • 「何度も何度も繰り返し練習した」
  • 「コツコツと書き続けた」
  • 「書けるようになるまで書いた」 など

ずばり「字が上手くなるためには書くことしかない」そんな答えが返ってきます。

私も反復練習こそ最強にして鉄板の上達法であると信じて疑いませんが、クセ字に悩んでいる人が目の前にいるのに、そんな通り一遍な言葉しか投げかけられない状況が個人的にはすごく悔しくて。

「なんだか楽しくないし面白くもない」何といってもこの感情が字の上達を妨げます。

上達を根底から支えるのは憧れ

なので、私はペン字教本には載っていない上達のコツを自分なりの言葉に置き換えた上であなたに伝えたいです。

このサイトを通して何か1つでもいいから「字が上手くなるきっかけを掴んでもらう」この試みは私自身の勉強にも役立っています。

その2. 自分の字を好きになって自信を持ってほしい

2017年 手作り年賀状の作例

教室を開きたいとか、賞を取りたい、資格を取りたいなど、何か確固たる目的をもっていたわけではなく、ただただ、自分のコンプレックスのひとつが直ったらいいなという思いで始めたのがペン習字でした。

人と比べたら色々と遠回りをしてきたし、やる気が出なくて惰性で仕上げた不甲斐ない課題もたくさんありました。

そんな私でも一定の成果を残せたのだから、この習い事は個人差はあれど1日でも長く続けた人から恵みをもたらしてくれるのではと考えています。

でも重要なのは、単に字が上手くなることではなく、自分の字が好きになる心の変化にあると思っていまして。

目が小さめでも、笑顔がチャーミングな女性は魅力的でしょう?

鼻が団子でもいいじゃないですか、それも愛嬌。

そんなふうに、自分をちゃんと愛し、生き生きとしている人こそ美しい。

同じように、あなたが自分の文字の良さを認め、愛せるようになれば、それこそが"美文字"を得られたということ。

『クセ字が美文字に変わる3分間上達法』p3 和氣 正沙(2016)

この本には「あなたの"字"は、あなただけの"宝物"です。お手本のような字でなくても上等なのです」と書かれており、必ずしも手本の通りに書く必要性はないと説いています。

これ、とても大切な考え方だなと。自分の嫌いなところを徹底的に直すのではなく、個性を生かした書き方を学ぶ方法も実はあるんですね。

ただ、私の場合は、自分の欠点をありのままに受け入れることがどうしても出来なくて、お手本の力を借りて克服するもう1つの方法(ペン習字)を選びました。

結果として、自分の字を肯定できるようになったので、苦手意識を受け入れる努力が叶わないのなら、根本から改善して乗り越える解決の道があってもいいと思っています(自分の欠点を無理やり好きになっても辛いだけですからね)。

嫌いな部分を浄化しきるまでには膨大なパワーがいるけれど、きれいな字が書ける自信が持てるようになると、それだけで他の苦手意識も薄まります(成功体験は自尊心を高めてくれる)。

書くことが心の癒しになる

なにか辛いことがあっても書くことが心の支えになっている──そんなきっかけをお届けできたなら、これほど嬉しいことはありません。

自分の字を宝物にできる一歩目を踏み出してもらえることが、私の一番の望みです。