今後主流になっていくかもしれない動画付き手本

半月ほど前に、とある経路から手に入れたペン字の教材があります。以前から関心があって、ふとしたきっかけで購入してみました。恐らく同様に気になっていた人もいるのではないかと思い、ここにレビューしておきます。

「山下静雨のペン字上達法」

と呼ばれる教材。書店のペン字コーナーでよく見かける著者の方で、個人で通信講座のサイトも運営されています。恐らくこの界隈での知名度はかなり高いはず。

その山下先生が2年ほど前にペン字上達のハウツーを動画化した教材を作成されました。なぜだろう、不思議なことに運筆を収録した動画の手本って今の今まで普及してこなかったんですよね。こういう新しい試みを講じた教材には俄然興味がわくわけで。通信教育では、まず目にする機会がない先生の運筆を確認できる魅力が引き金となって教材をポチりました。

見た目はだいぶ怪しいけれど

販売サイトは、縦長の1ページのみで完結するペラサイトです。

販売サイト

情報商材を用いる場合の典型的なサイト構成で、ところどころ眉唾な表現が気になりますが、「読むだけ、見るだけで字がキレイになるなんて絶対にあり得ない」ことを踏まえておけば誤った価値観を持たずに読み進められます。

ページ下部の喜びの声は、山下先生の門下生が書かれたものです。あのレベルまで達するには相当な努力と期間が必要だと思われます。あくまで世間で恥をかかない程度の字を書くための教材であること忘れずに(テキストにそう書いてあった)。

なんといってもDVD

そう、特徴は何を差し置いても動画。プロの運筆を何度も繰り返し確認できる点はありがたいです。ペン字を始める上で欠かせない手本は、近場の本屋で簡単に手に入ります。それが映像としての手本となると途端に入手が難しくなり、特定の先生に師事するなど間近で書きぶりを観察する方法に限られ、時間的制約や通学コストがかかりました。そこそこの字が書ければ良い人にとってこの選択を実行するにはなかなか難しくもあり。このような動画教材が普及していけば、独学に近い形でペン字に励んでいる人、またこれからペン字を始める人にとっては練習の効率化、技術の底上げに資すると思います。

動画の手本がどう役に立つのか

個人的にはひらがなの練習に一役買ってくれました。ひらがなは漢字よりも形が取りづらく、独特の運筆やリズム感、流れなどが存在します。従来の紙媒体の注釈では「横方向にゆっくりと」「やや速く抜く」といった運筆の表現がせいぜいでした。これが言葉による解説と映像により、ペンを抜くタイミングや具体的なリズムが把握できるようになりました。何より先生の運筆リズムを思い出しながら練習できる。この利点は大きかったです。

また、起筆の加減も紙媒体だと、どうしても「しっかりと」といった表現でとどまってしまいます。この表現は、その人によって捉えるニュアンスが変わってしまい、どうしても伝わりにくい部分です。どの程度ペン先を起こしてから書きだすのかを把握できるのも動画ならではの魅力だと思います。

テキストはおまけ程度

テキスト自体は、キレイな字を書くためのQ&Aや、DVDの内容をなぞった上達理論が載っています。練習帳としてのページも割かれていますが、印刷品質があまりよろしくなく、2枚のDVDがメイン、テキストはサブといった位置づけになりそうです。

教材

おわりに

通信教育のみでペン字を続けている者として、先生の運筆リズムを一度は目に入れておきたいわけで、手元に残しておく資料としては、希少性が高いのではないでしょうか。

気軽に手を出せる値段ではありませんが、3時間9分動画に対する対価が妥当かどうか、この点が評価の分かれ目となりそうです。

ペン字上達「山下伝統流」DVD

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