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日ペン講習会を受講しました レジュメや感想など

秋頃に東京で開催された日ペンの講習会に行ってきました。

まだ参加したことがない人に向けて、どんな内容だったのかまとめておきます。

講習会の無料参加券

(この講習会では、日ペンのボールペ習字講座に付属する「無料参加券」が使えます)

当日の参加者と男女比について

70名定員の講習会でしたが、当日の参加者は30名ほどでした。そのうち、日ペンボールペン習字講座の特典である「無料参加券」を使って参加した方はお二人でした。

前回開催された講習会では定員以上の応募があったようで、その影響もあってか、今回の講習会は定員割れしたのではないかという話です。

少ない参加人数のほうが個人添削していただける時間が増えます。ゆったりと座れる空席率でややラッキーな回でした。

男女比は女性7:男性3といったところで、年齢層は幅広く感じました。女性に支持されている習い事であることを改めて感じます。

日ペン講習会の主な流れ

水道橋駅の近くにある「全水道会館」というビルの会議室で、10:30から16:00までの間、お昼休憩も挟みつつ缶詰め状態で講義と添削を受けました。

以下は、もう少し詳しい時間の流れです。

9:30 ~ 10:30 参加者の受付

開始時刻の1時間前に事務員の方がいらして受付を開始しました。

参加手続きを済ませると、受付番号が記された「添削カード」(ネックストラップ)が配布されます。

講習会が開催された教室の様子

席は自由に選べます。講義中はホワイトボードに絶えず板書しながら解説が入るので、左側の席に座ったほうが、右利きによる先生の板書の立ち位置と被らず、見やすく快適です。

10:30 ~ 11:30 田中鳴舟先生による講義

競書課題をきれいに書くコツについて、字形の組み立て方を中心に講義を受けました。

田中先生の著書である『いつのまにか字が上手くなる本』をベースとした解説といえば想像がつくかもしれません。習い始めたばかり人でも十理解できて参考になる内容でした。

11:30 ~ 12:15 個人添削

持ち寄った清書を各人1枚ずつ添削してもらいます。

受付した先着順に番号が決まる添削カード

「添削カード」の番号順に田中先生から10分程度の添削指導を受けることになります。

自分の番が来るまでは、

  • 添削の様子を見学
  • 田中先生の他に待機している2人の先生に作品を見ていただく
  • 展示されている優秀作品の鑑賞 ← すごく良かった
  • 簡易売店での買い物
  • 自主練習
  • 気の合う人との交流

基本的に自由時間です。

添削の順番が回ってくると、下手な字を見られる恥ずかしさが沸々と湧いてきます(上級生とのレベル差に引け目を感じて自分は場違いだと感じたり)。

でも、実際に参加してみると「人はそれほど自分の字に興味を持っていない」ことが分かりました。

というより、先生がどのように指導するのか、その内容が知りたくて参加している人がほとんどなので、当初の不安も取り越し苦労に。

第一線で活躍されている先生の添削指導にかかれば、作品の上手い下手に関わらず、いい塩梅に料理していただけることが分かりました。

12:15 ~ 13:00 昼食

用意されたお弁当を食べた後は簡易売店で買い物ができます。

簡易売店で並んでいたモノ

会議室内の長机を2つ使って商品が並んでいます。『硬筆書写テキスト』は書店では流通していない、赤表紙の冊子です。

事務員の方もペン習字経験者なのか、商品についての知識が豊富でした。各種ペン先の違い、競書用紙の紙質の違いなどについて教えていただきました。

簡易売店で購入したモノ

競書用紙を現地調達できるのは、送料がかからない点でかなりお得感があります。『筆ペン標準字典』は筆ペン部の昇格試験を見越して入手しておきました。

13:00 ~ 14:00 平田秋蹊先生による講義

平田秋蹊先生の配布プリント

休憩時間が終わると、美しい字形の組み立て方について講義を受けます。

当日の講義は、午前・午後の部ともに初学者の人ほど驚きや発見が多い内容でした。

こういった刺激は、定期的に摂取しておくと字の練習がよく捗ります。

14:00 ~ 16:00 個人添削

残りの時間は、講習会終了まで個人添削が続きます。

積極的に添削を受けなかった人でも、計3回は指導を受ける時間的余裕がありました。

講習会に参加するともらえる受講証明書

田中鳴舟先生から添削を受けると「受講証明書」が手渡されます。

日ペンで師範位を取得するにはその条件として、「3段以上で講習会への参加」が義務付けられていますので、昇格試験を受験するにあたってはこの受講証明書が必要になります。

そのため、講習会へ参加する層が経験者に偏ってしまいがちで、無料参加券を利用した人からは、「総じてレベルが高く、自分は場違いなように感じた」という声をたまに耳にします。

それでも私が参加した回では、初学者と思われる方が積極的に先生に質問していたので、その辺は人によるのかなと

ペン習字に励む人たちの空間に一度でも身を置けば、気持ちの面で何かが変わるきっかけは得られるはずです。

※現在は、年に1回ほど初心者を対象としたスクーリングが東京で開かれています。

実際に参加してみて

対面での添削機会が極めて少ない通信教育生としては、普段経験できないことばかりで良い刺激になりました。

通信添削では意図が伝わりにくいちょっとした朱筆が、言葉による解説が加わるとこんなにも含蓄があるのかと驚きもあり、通学して習ったほうがそりゃ効率がいいよなぁと少し悔しくもあり。

特に勉強になったのは、競書誌『ペンの光』で掲載された優秀作品を存分に鑑賞できたことでしょうか。

印刷で失われてしまう肉筆の繊細さを目の当たりにできたのが一番の収穫だったかもしれません。様々な作品を見て触れて、講習会でしか味わえないことを堪能できました。

コメント

  1. ともか より:

    はじめまして。ペンの光(五段)、独学で練習しています。初めてこちらのサイトを拝見した時より、ペン字のことがわかるようになってきた現在の方が内容の充実さと、一つも無駄のない情報に、感動しています。紹介されている書籍も数冊か購入しましたが、紹介されている通りの内容でした。つけペンを始めた現在も大変役立っています。
    先月初めて昇格試験を経験したのですが、そろそろ独学に限界を感じるようになったのですが、なかなかペンの光の添削をしていただける通信部が見つからず、行き詰まっています。お薦めの通信部はございますか?

    長くなってしまい、申し訳ございません。よろしくお願い致します。

  2. うたuta より:

    >>ともかさん
    はじめまして。ありがとうざいます。
    教本には載っていない、ちょっとした入門知識をまとめている段階でして、
    お役に立ててよかったです。

    >ペンの光の添削をしていただける通信部が見つからず、行き詰まっています。
    5年?ぐらい前の私も、似たような状況でした。

    既に探し当てているようでしたら既知の情報となってしまうのですが、

    倉田ペン書道教室
    と検索していただくと『ペンの光』通信部の個人教室が見つかりますので、
    よろしければご検討ください。

    競書課題の添削の他に「昇格試験のサポート」もしていただけます。

    ・私自身がこちらの通信教室で師範位の実力まで引っ張り上げていただいたコト
    ・「日ペンのボールペン習字講座」の添削講師も務めていらっしゃる先生なので腕は確か
    ・『ペンの光』を経由した有料添削よりも指導料がリーズナブル

    といった、3点においてオススメできるかなと思います。
    (ここまで精巧に書けるものなのかと驚きやら学べることが多いです)

    ご参考になりましたら幸いです。

  3. ともか より:

    うたさん、ご丁寧にありがとうございます。倉田ペン教室のオススメポイントまで教えていただき、本当にありがとうございます。日ペンの字を好きになった今、うたさんのブログの影響でボールペン講座の受講も年明けより開始します。それと同時進行で、倉田ペン教室の添削指導で師範までがんばろう!と考えが固まりそうです。
    ご紹介いただき、ありがとうございました。

  4. うたuta より:

    >>ともかさん
    新しい道を見つけるお手伝いができて良かったです。

    「日ペンのボールペン習字講座」は、硬筆書写の学び直しができる教材としても活用できますので、経験者の方でしたら、競書誌の順位底上げという形で効果が表れると思います。

    師範試験への挑戦、ぜひ頑張ってください。応援しております。