【美文字の下地づくり】字をきれいに書く3つの練習法【線のトレーニング】

イラスト [きれいな字が書けない原因は?]

「美文字のコツを実践しても、きれいな字が書ける気がしない」そんな経験はありませんか。

その原因はもしかしたら、"線の書き方"にあるのかもしれません。

  • 「思った位置に線を引けない」
  • 「まっすぐな線が書けない」
  • 「なぜか歪んだ線になってしまう」

もし1つでも当てはまる人なら、これから紹介する練習法がきっと役に立つはず。

基礎練習としてまずは、狙い通りに線を書くトレーニングから始めてみませんか。

中塚翠涛先生が紹介する、かたつむりを書く線の練習法

「中居正広の身になる図書館 美文字大辞典」で放送された、モデルの佐藤かよさんの書字が上達した3つの練習法を紹介します。

美文字の下地を築くには、手軽にできる線のトレーニングが有効でした。

その1. ひらがなが上手く書ける「かたつむり」を書く練習法

ひらがなが上手に書ける、かたつむりを書く線の練習法

「カタツムリをなめらかに書ければ、ひらがなも上手になります」と説明するのは、出版した美文字練習帳が300万部以上のベストセラーとなっている書家の中塚翠涛先生。

「字に自信がない人は、カタツムリの絵を描きましょう」とは、一体どういうことなのでしょうか。

かたつむりを書き続けると「ひらがな」の曲線が上手くなる

テロップ [かたつむりを書くことで、ひらがなの曲線が美しく書けるようになる]

ひらがなでよく使われる曲線をたくさん練習できるのが、このカタツムリのイラストです。

確かにひらがなは、上下左右にふくらみを持った曲線が多く使われています

ひらがなの見本「あ」「こ」「の」

カタツムリの螺旋らせんをきれいに書く練習によって、ひらがなの曲線も上達するのですね。

見習って私もカタツムリを書くトレーニングに挑戦してみました。

かたつむりを書いてみたGIF画像

──100回くらい書いてようやく形になってきたのですが、グルグルと渦巻きを書くだけなのに線が歪んでしまい、かなり難しかったです…。

カタツムリを何度も書くうちに上手に書くポイントをいくつか発見したので、まとめておきます。

持ち方がおかしいと、きれいなマルが書けない

右[よくないペンの持ち方] 左[正しいペンの持ち方]

初歩的なコトなんですけど、ペンの持ち方はとても大切です。

「30日間美文字変身プロジェクト」に抜擢ばってきされた佐藤かよさん(モデル)が初日に指摘されたのは、ペンの持ち方でした。

ペンの持ち方がおかしいたったそれだけの理由で、思った通りの線って書けないものなんですよね。

「私の持ち方、大丈夫かな」と不安に思った人は、別記事で持ち方の見本を紹介していますので参考にしてみてください。

最初は潰れた渦巻きを書いていた佐藤かよさん。ペンの持ち方を正したことで綺麗なマルが書けるようになっています。

かたつむりは「等間隔」を意識して書くのがポイント

図解 [かたつむりの渦巻きを上手に書くポイント]

カタツムリを書くときのポイントは、等間隔を意識しながらマルを書くことです。

渦巻きの部分は、線と線の間が均等になるように線を引っ張っていくと、形の良いマルが書けます。

番組内では、カタツムリをたくさん書くことで、手首が柔らかくなって指先も滑らかに動く効果を狙っていました。

ですがこのページでは、別の視点からカタツムリを書く練習法を見ていくことにします。

先読みすると、思った通りの線を書きやすい

カタツムリを書くこの練習法。無心になって書き続けていると、徐々に手が覚え始めてそのうち考えなくても手癖で書けるようになります。

ただこの場合、カタツムリの絵が手癖で書けるようになっただけでは、あまり意味がなく…。

カタツムリをたくさん書く目的は、イメージした線をなぞるような書き方を習得することにある、と私は感じたのですが、

どういうことなのか、図で説明しますね。

図解 [イメージした渦巻きをなぞる線の練習法を解説]

これは推測に過ぎませんが、習い事を通して字が上手くなった人って記憶した線を辿るような書き方を実践していると思うのですよ。いわゆる記憶の念写ですね。

「そんなん無理でしょ…」と私も思っていたのですが、どうやらこの能力は後天的に伸ばせるらしいと気付いてからは、次の一画を予測してから字を書くようになりました。

まずは手本をよく見て特徴を捉えたら、その形を思い出しながら書写してみる。そのように意識して書いた字は、不思議ときれいに書けるんですよね(もちろんそれなりの練習は必要ですよ)。

つまり、字が上手くなるための条件というのは、

  1. 書きたい線を具体的に想像できる目の力
  2. そのイメージを忠実に再現できる手の力

この2点に集約されると、字の練習を続けて考えるようになりました。

ただ、書きたい線を予測できたからといって、その通りに書けたら苦労しないですよね。

そこで量の練習が必要になってくるのですが、狙った通りの線を書く秘訣は、1つあります。

視野を広く保つと、思った通りの線を書きやすい

狙った通りの線を書くコツについて分かりやすく表したイラスト

ペン先の一点のみに意識を置いて文字を書いたとき、描線は非常にブレやすいです(右のパターン)。

私の場合、そのような書き方しか知らなかったというか、インクが出てくる箇所を一心に見つめながらこれまで字を書いていました。

でもそれでは、真下を向いて道を歩いているようなもので、視界が狭まり思った通りの線を書きづらいんですね。

大切なのは、姿勢を正して視野を広く保った上で、書きたい線をイメージすること。

渦巻きの線をイメージしてから書いた、カタツムリのGIF画像

これは、1センチ先の線を想像してなぞるように書いたカタツムリです。

イメージした形が紙の上に浮かび上がる、とまではいかなくても、1センチ先の予測線をなぞり書きするような練習を続けた結果、ほぼ狙い通りの線が書けるようになりました。

イメージした形の書写というのは、訓練次第で身につく技術なんですよ。その初歩の初歩が、カタツムリを上手に書くトレーニングなわけですね。

このような書き方は、ペン習字を習う際にもそのまま流用できますし、手本を見なくても同じように書ける道理になっています。

かたつむりを書く練習法の成果

かたつむりを1週間書き続けて劇的に上手くなったひらがな [ビフォー&アフター]

仕事の合間に1週間ひたすらカタツムリを書き続けた佐藤かよさん。努力の甲斐もあって、見事な美文字へと変身しました。

思わずのけぞってしまうような字がここまで上達するってスゴイことですよね。

その2. カタカナが上手に書ける「クリスマスツリー」を書く練習法

カタカナが上手に書けるようになるクリスマスツリー

クリスマスツリーの絵には、カタカナの文字に多く共通する「直線」「はらい」が多く含まれています。

「淀みないまっすぐな線」「スッと抜けるようなはらい」この2つの書き方がクリスマスツリーを書く練習によって身につくわけですね。

クリスマスツリーのはらいが出来ていない例

↑良くない例です。

払うべき箇所を止めてしまうと、まるで子どもが書いたようなカタカナに見えてしまいます。

かつて流行した丸文字のクセが抜けない人は、スッと払うような書き方を覚えることで、大人っぽい美文字に変身できます。

カタカナの見本「コ」「ク」「ワ」

カタカナは、はらいの他にまっすぐな線も多く含まれています。

曲線が多いひらがなよりは、幾分か書きやすいカタカナですが、ここでも重要となるのは狙ったとおりに線を書く技術です。

特にまっすぐな線はごまかしが効かないだけに、粗が目立ちやすいです。

クリスマスツリーの「星」を上手に書くには

先ほど紹介した「次の一画を予測してから線を書く方法」を使って、フリーハンドできれいな星を書いてみます。

図解 [フリーハンドで星をきれいに書く]

正直、定規を使わずに整った星を一筆書きするのは、めちゃくちゃ難しいです。

苦手意識のある人が手癖に頼って星形を書こうとすると、100回挑戦しても9割は失敗すると思います(それ私だ)。

図形にしても文字にしても、整えて書くには書きたい線をイメージすることが大切です。

ただ何となく書き始めるのではなく、終点となる箇所を見定めてから線を引いてみる。

数センチ先の線を予測してから書くだけでも、成功率は格段に上がると思うのですが、どうでしょうか。

イメージを先置きしてからなぞる書き方を何度も実践していると、冴えた線が決まりやすくなると思います。

イメージトレーニングしたものを具現化する技術は、なにも芸術家やアスリートの人だけが持っている能力ではないんですね。私たち一般人でも訓練すれば、きれいな形を書くための技術として使えるようになります。

「私はきれいな星を書きたい」と強く念じても形をイメージ出来ないときは、とりあえず次の一画を予測してみる、この積み重ねが大事なんだと思います。

クリスマスツリーを書く練習法の成果

クリスマスツリーを1週間書き続けて美文字に変身したカタカナ [ビフォー&アフター]

ひらがなが上達したときよりインパクトに欠けますが、クリスマスツリーをたくさん書いたことで、幼い字の印象が一変しました。

その3. 漢字が上手に書ける練習法「様」を書く

「永字八法」という言葉を聞いたことはありますか。

「永」という漢字には、8種の運筆法が含まれており、この漢字が上手く書ければすべての文字に応用できるというものです(万年筆の試し書きとしても最適な字です)。

漢字の「様」の見本例

でも実は「様」という漢字でも「永字八法」は練習できます。

「様」は、宛名書きやお礼状など、相手に読まれる文面では必ず使用する文字ですので、こちらをたくさん練習した方がお得感はありますよね。

永字八法を練習できる漢字の「様」

「様」には、[とめ][はね][はらい]など、重要なポイントが10個も含まれているとのこと。

実際問題、いきなりこの漢字に挑戦するのは、なかなか難しいと思いますが、佐藤かよさんの凄まじい練習量を見たら「私もやってみようかな」と気合いが入るかもしれません。

佐藤かよさんは、どのくらい練習をがんばったのか

美文字ランキングで最下位の点数となった汚文字

(美文字ランキングの最下位に君臨してしまった佐藤かよさんの字)

番組史上、もっともひどい汚文字に認定されてしまったモデルの佐藤かよさん。

その汚名を返上したいという理由から、30日間で字が上達しなければオンエアなしという条件下で、書家の中塚翠涛先生の指導のもと、美文字変身プロジェクトが始まりました。

カタツムリをひたすら書き続ける様子

最初の一週間は、ただ黙々とカタツムリを書き続ける練習でした。

「文字は練習させてくれないんだ」とご本人はやや不満げでしたが、スケッチブックを常に持ち歩き、楽屋や控え室で黙々と手を動かし続けます。

クリスマスツリー黙々と書き続ける様子

2週目はクリスマスツリーを書くトレーニング。

中塚翠涛先生の書道教室にも通って、生徒の皆さんが毛筆課題に取り組まれる中、佐藤かよさんは、クリスマスツリーを延々と書き続けます。

漢字の「様」を何回も書き続ける様子

「はらい」が上手くなるクリスマスツリーをたくさん書いたおかげなのか、「様」の右はらいがしっかり出来ています(いちど溜めてからスッと払う書き方)。

線のトレーニングだけでインクをすべて使い切ったボールペン

練習19日目にして、ボールペン1本を使い切る書き込み量を達成しています。

私なんかインクを使い切る前に、経年劣化で書けなくなるコトの方が多いというのに、芸能界のタレントさんは、ここぞというときの集中力がすごいです。

美文字変身プロジェクトの成果のまとめ

佐藤かよさんは、毎日時間を決めて取り組み、先生からのメールにも励まされながら練習に励んだそうです。

その結果、見事な美文字を手に入れたのですが、収録時のスタジオ内では別人説が疑われ、特訓の成果を生披露されていました(やらせじゃないよという意味で)。

これほど分かりやすい上達ケースは稀ではあると思いますが、ボールペン一本を使い切った練習量を踏まえたら、当然の結果でしょうね。

ひらがなを直接練習した方がよくね?という意見について

一理あると思います。

録画した番組を見ながら気付いてしまったのですが、佐藤かよさんの「ひらがな」があれほどまでに上達した理由って、カタツムリを書く線のトレーニングの他にも、秘密の特訓をしていた可能性が高いと思うんですよね。

「ありがとう」の手本を書写練習したと思われる筆跡

(中塚先生の書きぶりとかなり似ています)

おそらく、中塚翠涛先生の著書『30日できれいな字が書けるペン字練習帳』で、文字の書写練習も行っていたのだと思います。

別に不正をしたとか、そういうことを指摘したいのではなくて、普通に考えたら「ひらがなを直接練習した方が効率的じゃない?」と感じるのは、まぁ当然ですよね。ましてや是が非でも結果を残さないといけない条件下だったら。

ひらがなの上達を目指すなら、線のトレーニングと並行して、先生が書いた手本を手に入れ、書写練習も同時に行ったほうが上達しやすいですし、むしろそれこそが正攻法です。

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このサイトでは、管理人が作成したひらがなの見本シートを無料で配布していますので、よかったら印刷してひらがな練習のオトモに使ってください。

より実践的な練習ができます。

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コメント

  1. カズ より:

    ありがとうございました。字がきれいに書ける可能性があることがわかり気持ちが少し明るくなりました。頑張ってみます。綺麗な字を夢みて。